人生初の虫歯との死闘

こんにちは、ケケナツです。突然ですが皆さんは虫歯になったことはありますか。成人の9割が虫歯を経験しているこの時代。調べてみて、この割合にびっくりしました。さて、タイトルを見た方ならとっくにお察しだと思うんですが、ケケナツ17歳、初めて虫歯になりました。

待って、この記事つまらんやろうなと思ってブラウザバックするのはやめて。慈悲をください。

ちなみに、よく見るこの画像なんですけど、これは「虫歯で苦しんでいる人を応援する人」の画像らしいですよ。悪意ありますよね。

というわけで話を戻しまして、人生で初めて虫歯になったんですよ。歯に違和感を感じたのは先月。どことなく歯が痛くなった日がありまして。歯医者に行きたくないという無駄な抵抗からリカルデントを食べまくったら、ひとまず痛みは引いたんですが、それで治るはずもなく。その日からもやもやした痛みが続き、決定打となったのはある日の夜の激痛。今まで虫歯になったことがなく、性格が悪いので、アニメのキャラクターが虫歯に苦しむ演出は大袈裟やろうなんて思っていましたが、とても痛かったですね。しまじろうごめんな。流石にこれを放置しておくわけにはいかないと思い、このご時世で学校の歯科検診がなくなり、各自で検診を探さないといけなかったのも重なったので、歯医者に行くことにしました。もし虫歯だった場合、治療もそこで行う流れになるのは自明のこと。血眼になって調べた結果、近所に評判が良く、最先端医療を駆使した歯医者があると知ったので、そのクリニックを選びました。

そして後日、歯医者に行き、検診で正式に虫歯が発覚しました。その時はそのクリニックを選ぶ決め手となった、ハーバード大卒という経歴をお持ちの院長さんが見てくれたんですが「YOU、やっちゃったねえ」と言わんばかりの声色で写真を見せられ、あまりにぽっかりと空いた歯の穴に怯みましたね。思い当たることは幾つかありますが、間違いなくエナジードリンクの大量摂取とたまに歯磨きを忘れていたことは虫歯に繋がっていたと思う。それから治療までの間は、それはもう鬱で鬱で仕方なかったです。未知の体験というのは怖いものですが、その未知の体験に痛みが伴う可能性があるというのは、こんなにも恐ろしいんやなと思いました。恐怖からTwitterも勉強も手につかず、手につくのはゲームだけ。

そんな中で俺の精神を揺さぶってきたのはFFであるG氏。俺とG氏はそれなりに長い付き合いになり、こいつのことは気持ち悪いと思いつつも、とてもよくできた人間だと思っていましたがどうやら勘違いでした。画像の通り、俺は虫歯に苦しんでいた時に彼に曲を勧められ、人に勧められたものを無下にするというのもあんまり良くないので聴いてみると、まあ、嫌な予感はしましたが、目には虫歯の脅威を伝えるMVが流れてきました。それはもう、風邪の時に見る悪夢のような映像。歯を磨かない子供に見せるのには十分ですけど、もう手遅れや。このシナモンの悪魔が。この歳になってみっともなく狼狽えていた自分にも非はありますが、それを差し引いてもこいつの行いは断じて許されない。呪ってやる。おそらく、戦争というのはこうして始まるのでしょう。攻撃されたからと報復し、そして報復のキャッチボールが始まり、民草は悲しみ、新たな悲劇が生まれ、やがて終わりが見えなくなる。でも、その翌日に彼が応援の言葉をくれたので、許します。温情に感謝せえよ。

そして治療当日、自転車で行ける距離でしたが、落ち着かなかったので、ヒトリノ夜とハルジオンを聴きながら徒歩で歯医者に行きました。改めて待つ待合室は地獄を体現したような場所で、院内にはドリルの音が響き渡り、もしかしたら子供の悲鳴が轟いてたかもしれない。それから、しばらくして治療室に呼ばれ、自分の担当になる歯医者さんがきて、インフォームドコンセントを交わしました。失礼ですが、小学生だった頃に売春で逮捕された先生に面影が似ていて、懐かしさを感じましたね。そしてユニットというマッサージチェアのような椅子に座り、麻酔を打たれ、心を落ち着かせる。そして、治療が開始されました...  

俺は海。そしてここは海の底。今、海はかつてない緊張感と感じたことのない雰囲気を漂わせており、そんな中で、シンガーソングライター米津玄師のピースサインが微かに落ち着いた風を取り戻させてくれる。

そして、その海に姿を表したのは潜水艦。虫歯という海の強大な廃物を取り除こうと、潜水艦が丁寧に攻撃を仕掛ける。

その戦いの最中、荒々しくなる海。廃物も簡単に食い下がろうとはしない。その荒々しさは不快でもあり、また清々しくもある。

やがて、荒々しさは治り、長い戦いの末に強大な廃物は取り除かれた。死闘は終わり、海は平穏を取り戻したのだ。

書いてる側として、まったく手応えのない心象風景でしたが、虫歯の治療が終わりました。結論から言うと、そこまで痛くなかったです。目にタオルをかぶせてくれたり、自分の怯えた態度から、丁寧に麻酔を効かせてくださったり、細やかな配慮に頭が上がりませんでした。保険の適用もあるので、大した金にならないとは思うんですけどね。それでも、しっかり見てもらえてありがたいです。本当に、こんな田舎に病院を構えてくれたことに感謝しかないですね。無痛治療を謳ってたので、もし痛かったら口コミに批評を書いてやろうと思っていた自分が愚かでした。

それからしばらく経過観察をして、義歯の治療の全工程が終わりました。途中で、麻酔なしで残っていた虫歯を削られたのがばり痛くて、先延ばしにしたい気持ちもありましたけどね。こうして完遂できたのも皆さんのおかげです、というわけでもないですが言葉をくれた方、ありがとうございました。

そんなわけで、皆さんも歯は大事にしましょうね。虫歯になった身としては1日2回の歯磨きを推奨します。それでは、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。