kkntなブログ

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世紀の拷問アニメ「ひぐらしのなく頃に」感想

 

これを読んだあなた。どうか最後まで読んでください。
それだけが私の望みです。

 

 

 

 

 

 

 

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こんにちは、ケケナツです。突然ですが、皆さんは「ひぐらしのなく頃に」という作品をご存知でしょうか。この記事に足を運ばれたということは、最低でも名前くらいは知っているはず。

かくいう俺も、最近この作品に触れたばかりでして。この20年前に世に出た作品が今年またアニメ化されるということで、リメイクなら前から興味があったし、これを機に見てみようと思ったら、蓋を開けてみればまさかの「ひぐらしのなく頃に業」と題したリブートの完全新作でして、前作は履修しておいた方が良いと有識者から聞き、過去作48話分を見る手間を考えれば切ろうかなとも考えましたけど、こんな面白そうなもん見せられたら続きが気になるのが人間の性。この商法はズルいわ。

それから数日も経たずして、アニメ版「ひぐらしのなく頃に」の1期と2期、計48話を血反吐を吐くような思いで見終えました。履修目的のつもりではありましたが、やはり語り継がれてるだけあってすごい面白く、FFの方が例えで言っていた老廃物が身体中から抜けていく体験は非常に新鮮でした。これをリメイクしないのも納得です。この高揚感をしたためたい。

というわけで、感想を書いていきたいと思います。極力ネタバレに触れるつもりはないので、ひぐらしを知らない方でも御安心ください。

 

 

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あらすじ

昭和58年5月、山奥の小さな村「雛見沢村」に都会から越してきた前原圭一は新しい環境に馴染み、ありふれた毎日を過ごしていた。しかし、雛見沢村には毎年決まってある日に奇妙な連続怪死事件が起きており、始まってから圭一が越してきた5年目にも、不幸にも事件は続いてしまう。それをきっかけに、平穏な日常は終わりを告げ、止まらない惨劇の連鎖が始まる。果たして彼らは惨劇を回避することができるのか。圭一を中心に、物語は動き出していく。

 

 

ジャンルはミステリーで、いくつかの出題編と解答編から物語は構成されています。ミステリーとしては極めて異質で、傑作であると同時に、問題作としても語り継がれているとか。自分もそれなりにミステリーは嗜んでいますが、これをミステリーと呼んでいいのかは分かりません。それを象徴するようにキャッチフレーズは「正解率1%」と謳われています。この世にこの謎を自力で解いた人は、どれくらいいるんだろうか。

一つの編で一つの惨劇が始まり、その惨劇が終わるとその編で起きた出来事はリセットされ、何事もなかったように世界観が戻るという簡単に言えば「タイムリープ物」になっています。

どの編も基本的に最初は穏やかな日常から始まり、不穏さを感じさせながらもしっかりと日常が描かれてて、日常シーンの萌えアニメのような雰囲気にキャラクターたちのテンションも高く、自分はたまにそのノリがキツかったりしたんですけど、圭一たちの楽しい日常がある日から突然、非日常に変わっていく転落感に、言い方はあまり良くないですけどそのキツさが一役買っていて、くどいくらいの日常シーンが編を重ねる度に、作品に深みを持たせているのかなと思いました。沙都子も梨花ちゃんもかわいい。

その非日常に変わっていく様の中でも、やっぱり最初の「鬼隠し編」は特にそれが躊躇だと思います。気づけば鈍器で殴られていたような感覚を、是非見てない方にも味わってもらいたい。

それで、この作品を語るには欠かせないホラー要素なんですけど、それがめっちゃ怖い。特にバイオレンスな描写はしんどかった。知らない方はいないと思うんですけど、ひぐらしって結構グロいんですよね。そういう描写が苦手な自分にとっては、かなり苦痛でした。

そういった光景が繰り返される度に途中から恐怖を通り越して、興奮すら感じましたよ。これ、ジョークですから。見ていてあまりに惨い展開に、原作者の竜騎士07さんは、この悪趣味な虐殺ショーを書きたいからこの作品を世に出したのかなと思うほど、描写がえげつない。

決して、ホラー要素はそれだけではなく、登場人物たちの精神描写や過去、不可解な現象、村社会の悪習などあらゆる角度から精神を追い詰められ、緊張感が身体から抜けなくなります。でも、どれだけ悲惨な惨劇を見せられても、中毒性を感じて、また続きを見たくなるんですよね。結局面白いんですよ。惨劇が繰り返されるからこそ、その惨劇から見えてくるものがある。

正直、大半の話数はしんどかったです。面白くてもあまり見てて気持ちの良いようなものではなかった。でも微かに希望も紡がれていて、見ていくほどにこの物語のより良い未来を、圭一たちを信じたいと思いました。遠慮なく言いますけど、この作品は本当に悪趣味で残虐的で不愉快で胸糞悪いです。ただ、それを掻き消すほどに、この作品は美しいと思えました。ネタバレになるのであまり言えないですけど、この感覚は実際に触れて感じてもらいたいです。

この作品を見終えた時、この物語と殆どの登場人物を好きになっていると思います。良いところも、悪いところもひっくるめて。どうか、彼、彼女たちの一世一代の頑張り物語を見てもらえればと思います。なんなら、ゲームでも漫画でも良いですしね。そこら辺は自分は触れたことないのでそこまで詳しくないんですが。自分もこの作品を好きになったし、もっとこの作品を知っていきたいと思います。それでは、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。